と。

「………………はい…」

冬樹が挙手した。

「はい、冬樹君」

指差すノエル。

「………………皆さんは…鏡餅や門松の由来を御存じでしょうか…?」

「いや、今その話をしてるんだよ、冬樹君。ちゃんと話聞いてた?」

時代の数歩後を行く冬樹に苦笑いするノエル。

「………………………………ハッ」

やっと話について行けてなかった事に気付いたらしい。

緊急の用件は冬樹には頼めないな、こりゃ。

「で、冬樹君は由来知ってるの?」

花が小首を傾げる。