龍乃一味のカオスな学園生活

清掃活動開始から一時間ほど経過。

「あ、頑張ってんねぇ冬樹っち!」

明るい声が聞こえる。

振り向くと、龍乃とノエルの姿。

書類仕事の合間に、飲み物を買いに来たらしい。

「……………………………………生徒会長に副会長…お疲れ様です」

「止してよ冬樹君、『ノエル』でいいって」

ノエルが照れ笑い。

「寒いでしょ?ごめんね、冬樹君一人にやらせちゃって。今度時間を取って、生徒会みんなで手伝うからさ」

「……………………………………いえ、美化委員の仕事ですから」

どこまでも謙虚な冬樹に。

「はい、冬樹っち!」

龍乃が温かいコーヒーを差し入れ。

「手伝えないけど、これ飲んでちょっと一休みしなよ!」

「……………………………………御親切…痛み入ります…」

無表情で、冬樹は呟いた。