「母様母様」
帰ってくるなり、幼子のように母・琴月 奏多に歩み寄る琥珀。
年齢よりもずっと若く見える奏多は、琥珀と並ぶとまるで姉妹のようだ。
それを微笑ましく、しかし仏頂面で見ていた刹那は。
「琥珀ちゃんは美人に育ったねぇ」
「!?」
気配もさせずに背後をとった父・音無 久遠に驚愕する。
「まぁ身内贔屓じゃないけど、姉さんも美人の部類だろうし、宗主も美丈夫だからね」
着流し、腰には愛刀・日蝕。
腕組みしたままニコニコしていた久遠は。
「父上!」
「なに?(ぽややん)」
アホみたいな顔して息子を見る。
こんな抜けた父が、何故自分の背後を取れるのか。
15年間この男の息子をしてきた刹那は、今もって理解に苦しむ。
帰ってくるなり、幼子のように母・琴月 奏多に歩み寄る琥珀。
年齢よりもずっと若く見える奏多は、琥珀と並ぶとまるで姉妹のようだ。
それを微笑ましく、しかし仏頂面で見ていた刹那は。
「琥珀ちゃんは美人に育ったねぇ」
「!?」
気配もさせずに背後をとった父・音無 久遠に驚愕する。
「まぁ身内贔屓じゃないけど、姉さんも美人の部類だろうし、宗主も美丈夫だからね」
着流し、腰には愛刀・日蝕。
腕組みしたままニコニコしていた久遠は。
「父上!」
「なに?(ぽややん)」
アホみたいな顔して息子を見る。
こんな抜けた父が、何故自分の背後を取れるのか。
15年間この男の息子をしてきた刹那は、今もって理解に苦しむ。