「さーて、なんて書いてあんだろ。」



先生が帰り、ご飯を食べ、自分の部屋でやっと落ち着いた頃、制服のポケットに入った李斗からの紙を開いた。




「……え。」



そこには

『8時半、駅で。』

とあった。



只今のお時間は8時20分。

ということはあと10分しかない。





「…なんですぐに紙を開かなかったんだ私はーーー!」



駅というのは私の町の駅のこと。

私の家からは走って15分。


走るのは早い方だが流石に間に合わないだろう。