李斗は何も悪くない。 なのに何で謝るの? 不思議に思ってると李斗は続けた。 「俺が先生呼びに行ってる間にあんなことになって。」 …李斗は馬鹿なのだろうか。 普通、顔色に気づいて来てくれて、先生呼びに行ってくれて助けてくれたんだから、十分じゃないか。 私は少し離れて、李斗の目を見て言った。 「李斗が先生呼んできてくれなきゃ、私助かってなかったんだよ? 何で李斗が謝るの。 むしろ私が感謝しなきゃじゃん!」 「だから大丈夫!」と私は笑ってみせた。 すると李斗は少し笑った。