「手遅れ?誰に向かって言ってんだ。俺にできねー事はねぇんだよ」


男の子は真剣な顔になって私を見据えながら言ってきた。


私は頭に血が上って考えるということを放棄してしまった。


「じゃあ、この状況から助けてみせてよ!」


男の子は得意げな顔をして私に向かって右手を突き出し人差し指を立てた。


「一つ条件がある。俺は今寝床に困ってる。俺に寝床の用意と飯を3食食べさせろ」


「なにそれ?あんた家出中なの?」


「まぁ、そんなところだ」


男の子の回答に少し間があったけど。


もし変な奴なら警察に通報すればいいし、本当に家出中なら走って逃げよう。