「自分からぶつかっておいて図々しい女だな」


男の子の言い分は最もだけどその言い方が気に入らない。


私は悔しくて視線を落としたらスカートが汚れてしまっていた。


「あー!スカート汚れてる!今日は入学式なのに!」


私は度重なる不運に絶望していた。


「そんなに困ってるなら助けてやろうか?」


男の子は不敵に笑った。


「助ける?今からじゃもう何もかも手遅れよ」


私は自分から言いながら情けなくなってしまった。


というよりなによ。


助けるって。この状況をどうやって助けてくれるのよ。