「それに、俺はそんなんじゃ許せない。つーことで。お前を暫く手元に置いて、それ相応のことをしてもらうことにする。」
「―は?!」
訳が分からず、結局声を上げてしまった。
当然、眉間にも皺が寄る。
「ほら、俺こんなんだから、秘書が次々と辞めていくし?とりあえずお前をそのポジションに入れてやるから、せいぜい罪を償え。その間にお前に何をしてもらうか、俺も考える。それでチャラにしてやる。」
―なんだ、それ。
怒りを通り越してどうにかなりそうだ。
わなわなと身体が震えた。
「…絶対、嫌!!!!」
勢い良くその場を立ち上がると、私は大声で叫ぶ。
「お前に、決定権はねーよ?」
しれっと言い切る石垣をぎっと睨みつけた。
「あんたと毎日顔を合わせるくらいなら、死んだほうがマシよ!」
「お前なぁ…」
ちょうどそこまで言った所で、コンコン、と小さくドアを叩く音がした。
執事がどうしたら良いか、主人に視線を向ける。
「開けろ」
「…失礼致します」
石垣が短く許可すると、ドアが開かれ、恐縮しきったメイドが、頭を下げて中に入った。
先刻、沙耶をここまで案内してくれたメイドで、その腕には紙袋が抱えられている。


