シンデレラは硝子の靴を

そして。


あろうことか、ワンピースのファスナーに手を掛けたのだ。



「あの、あのあのあの?!」



訳も分からず沙耶は抵抗するも。



部屋に入ってくるメイドの数はどんどん増えていき、とうとう沙耶は全部脱がされてしまった。


真っ赤な顔をしてどこを隠したらいいのか混乱する沙耶を、メイドたちは奥の部屋へと連れて行く。



―ひぇ、これって…風呂?!




沙耶は連れて行かれた先、目の前に広がるガラス張りのバスルームに目を剥いた。




でかすぎる。



これは、銭湯か、温泉。



あっちにジャグジー、こっちに猫足バスタブ、そこには薔薇の花びらが浮かべられた円状のお風呂。




―眩暈がする。




一瞬気が遠くなった沙耶だったが、メイドたちが沙耶の身体を洗おうと、自身の制服をたくし上げたのを見て我に返る。




「じじっ、自分で洗えます!!!!」




沙耶はバスルームに入ろうとするメイドたちを何とか外に追い返して、ドアを閉じると、鍵を閉めた。




ふー、と落ち着かない程広い風呂で、なんとか心を落ち着けるために息を吐く。




「なんで、風呂に入らなきゃ駄目なのよ?」




大体今何時なんだろう?


店にいたのが20時過ぎ位だったか。




「帰りたい…げっ…」



ちらっとガラス張りの向こうを見ると、湯気でぼやけているものの、メイドたちが待ちの姿勢を保っているのがわかる。



沙耶は観念して、仕方なく身体を洗うことにした。