「何が言いたい―」





眩しくて思わず目を細めた先。






「秋元家が持ち株を譲らない理由がわかるか?」



「―え?」




坂月の心臓がドクンと鳴った。


同族経営の石垣の株はほとんどを、経営陣と親戚が有しているのだが、どういう訳かその一部が秋元家に流れていた。


秋元家と聞いて、何も思わなかったと言えば嘘になる。




「沙耶が絡んでるからだ。あいつ、、どうも取引したらしい。」




「!」





―やっぱり。。そうか…




「あいつが俺達の為にどれだけの犠牲を払ったか、お前ならわかるよな?」




諒の全てを悟りきったかのような物言いに、坂月ははっとする。






「まさか…」




―全部知って―?





「シンデレラに守られる王子なんか格好悪くてやってられっかよ。」





言いながらにやりと諒は笑った。






「秋元財閥に敵対的買収を仕掛けるのに、お前の力を借りたい。」