「じゃぁ私、もう行くね」


何となく感じる
私たちの間に流れた空気。


それは確実にいいものではないと
すぐに分かって、

私は逃げ出すように
その場から離れようとした。


なのに、


「待って」

踵を返した途端
宮崎くんに呼び止められて。

私の足が止まる。


ドキッと心臓が跳ねたのが解った。