キミとゆびきり〜涙の約束〜

「唯ー?どこのカラオケ行く気よ」


その頃の私は
ちぃちゃんの手を引っ張って、

ある駅へ降り立った。


「地元から…離れたいの」


私から漏れた言葉に
ちぃちゃんはそれ以上何も言わなくて。

私はちぃちゃんの手を
ゆっくりと離した。


「あそこに居ると思い出しちゃうから。だから、今日だけはあそこから離れたかったの」

「…………」



いつも行くカラオケは
学校近くのカラオケで、

でもそこは私の地元でもあるから…