「あー、英語の教科書持ってない?俺忘れちゃってさ」

「あ、うん、あるよ。ちょっと待ってね」


私は急いで教科書を取って
宮崎くんに渡すと、

宮崎くんは
照れくさそうに笑った。


「ありがと。…っていうか、こんなの口実なんだけどね」

「?」

「ほら、クラス違うと接点がないから、チャンスだと思って」

「!」


少し頬が赤くなった宮崎くんに
私の体温までカッと上がる。

宮崎くんて、

ストレートでどう反応したらいいのか
分からなくなる。


こんな人だったっけ…