キミとゆびきり〜涙の約束〜

パチパチと拍手が起こる中、
私の視線は彼から離れなくて。

ただ唖然と彼を見つめていた。



「じゃぁ、伊吹の席は窓側の一番後ろな」

「はい」



席へ向かったのだろう。

私の視界からは
彼が消えて、

だけどこれ以上
彼を目で追うことは出来なかった。


ドクンドクンと心臓が騒ぐ。

一気に甦る記憶。


本当に、

あの日向くん…?