キミとゆびきり〜涙の約束〜

私たちが影響を及ぼしてる…?
日向くんに…?

そう言えば、
廊下で日向くんは手をついてた。

あれが、そうなの?


グッと手が拳へと形を変えて、
宮崎くんは私を見た。

それでも、

宮崎くんの手は
私の拳の上にあって。


"大丈夫"

そう言ってくれてるようで、

宮崎くんの優しさが
私へと伝わってきた。


「水木さんには酷だとは思う。でも、日向はあなたを“知らない”の」


…そっか。


日向くんは、

私を“知らない”。


記憶の中に、私が居ない。

他人から知らされたこの現実を
どう受け止めたらいいのか…

私は分からない…