キミとゆびきり〜涙の約束〜

「横断歩道の真ん中で、立ち止まったらしいの」

「真ん中で?そんなのあり得ないだろ」



すかさず宮崎くんの言葉が
飛び交う。

それは私も思った。


横断歩道の真ん中で
立ち止まるなんて、

そんな人は普通は居ない…



「言ったでしょ。日向くんはあの頃、水木さんのことだけが心の支えだったの。そして、あの日は風が強かった!」

「!」


少し強めに出た言葉と
激しく動揺を見せる一ノ瀬さん。



「まだわからない?あの日、日向はあなたを思い出してたのよ。風で舞っていたカエデの葉を見ながら」

「!?」