「それじゃ、改めて自己紹介すると俺は水宮 碧斗。ここの副総長です。」

「はいは~い!次は僕の番ね!!僕は栗原 晃汰(くりはら こうた)だよ♪君達と同い年だよ。よろしくね!」


水宮 碧斗はゆるいパーマがかかっていて、栗原 晃汰は前髪をくるっと上げている。


「はい次義人の番」

「…竹内 義人(たけうち よしと)。同い年だ」


竹内 義人は前髪を右側によせている。


そして…


「…滝川 統也(たきがわ ときや)」

「ちなみに統也は碧斗と同い年でBlue Birdの総長だよ♪」


この男がBlue Birdの総長…
あの人の後を継いだ人…


「それじゃ、次は君らの番ね」


そういえば、まだ言ってなかったんだっけ…


「私は霧崎 雅。こっちが河神 真紘」

「改めて、ようこそBlue Birdの倉庫へ♪」

「そんなのはどうでもいいからさっさと本題に入ってくれる」


この人達が明日奈だけじゃなく、私達を倉庫に連れてくるということは、単なる自己紹介するためじゃない。
何かしらの理由があるからだ。


「へぇ~。察しがいいね雅ちゃんは」

「単なる自己紹介のためだけに、あのBlue Birdが私達を連れてくる。そんな浅はかな考えはしないでしょ?」


Blue Bird
全国1位という実績を持つ最強の族。
仲間同士の裏切り、レイプ、薬物などの犯罪に手を出した族を許さない。

それがBlue Birdの掟だ。


そして警察とも繋がっている


過去に手を出した族を潰し、手を出した奴らは捕まっているから恨んでいるやからは多いはずだ。

それに全国1位を欲しいと思っている族は山ほどいる。


ちょっとした隙も命取りになる…


「じゃ、単調直中に言わせてもらうけど、君らにはBlue Birdに入ってもらう」


ピック

Blue Birdに入る…


「理由は?」

「明日奈が俺の彼女になった今、明日奈や仲のよい2人も当然他の族に狙われやすくなるからだよ」

「君達だってへんな輩に狙われたくない「お断りします」


私の言葉に驚いたのか視線が集まる。


「ねぇ、君話聞いてた?」


聞いていたから言ったんだけど…


「…余計なお世話。護衛なんていらない」


その場にいた何人かは戸惑いに似たの雰囲気がただよっていた


「お前自分がどんな立場にいるかわかってんのか」


さっきまではまるで興味がないように見えたその瞳には、鋭い怒りを移し睨んでくる


「友達とはいえ、お前も襲われる危険性もあるんだぞ」


危険性…


「…守られても大して変わらないと思うけど」

「てめぇ…!!」


私の言葉で完全にキレたのか殴りかかろうとした竹内を滝川 統也が制した。


「…ちっ」


バンッ


「君最悪だよ」


その言葉を残して竹内と栗原は部屋を出て行った。

そして、その場には私達3人と水宮それから滝川 統也が残っていた。



「帰ろうか」


そうきりだしたのは雅だった

まぁ、
話は終わったのだからここにいる意味も無い


ガタッ


席を立った時滝川 統也と目が合った

この男は自分の名前を言った以降何も話さなかった。
ただ、その場を見ているだけ…

本当によくわからない奴だ……

明日奈と雅は軽く頭を下げ部屋を出た
私も続いて出て行こうとした時


グッ


突然腕を捕まれ、振り向くと同時に


「……っ!」


ドサッ


強く引っ張られ、ソファーに押し倒された


「…離して」


なぜこんな状態に置かれているのか聞きたい

が…

取り敢えず腕を離してほしい……


滝川 統也の腕から逃れようとするが、手の力は更に強まっていく


「…っ!」


思わず、息をのんだ


それは、少しでも動いたら唇が触れそうな距離だったからだ


「男に襲われるってのはこういうことだ」


先の強い力が嘘のように腕を優しく離していく


どうやらこの男は私に忠告してくれたようだ…



だけど……




それでも私は………