Blue Birdの倉庫の帰り


「俺達を狙っている族に襲われないように気をつけろよ」


そう心配そうに言う碧斗
そんな碧斗とは裏腹に満面な笑みを浮かべ


「平気だよ。私だって護身術ぐらい出来るし、それに守ってくれるんでしょ」


2人の雰囲気が甘ったるいピンクになる


「もぉ~イチャイチャするのは2人きりの時にしてよ~」


そんなやりとりに思わず笑みがこぼれる
 

「まぁ、僕達と一緒なら狙われることはないだろうけどね」



そんな時


「だ~れが一緒だと狙われないって?」

「「「!!!!」」」


家の影から、電柱の後から

次々と怪しい笑みを浮かべる男達が俺達を取り囲んだ


「…お前達“Victory(ビクトリー)”の連中か」


Vorushe
全国10位以内に入っている族


だが
悪どい手口を使う噂だ

確か警察からのリストに入っていたはずだ



「Blue Birdの方に知ってもらえてたとは感激だなぁ」


リーダーぽい男が1人俺達の目の前へと立ちはだかる


「俺達をどうする気だ」


義人の怒りにも似た問かけに男は不適な笑みを浮かべる


「目的は簡単ですよ。あなた方を倒せば当然Vorusheの株は上がりますのでww」


つまり、


「…俺達をぶっ潰すとでも言いたいのか」

「ご名答!さすがBlue Birdのリーダー」


くだらない

そんなことの為でしか動かないこいつから心底くだらない


「…茶番はいい。さっさと始めよう」

「まさか、たったの4人で我々に挑むつもりですか?」


Vorusheのリーダーは有り得ない物を見たような顔をした


フッ

俺達も随分とナメられたらもんだ


「…お前ら程度なら俺達だけで充分だ」

「その自信はどこまで持つでしょう」




「おりゃあああああああああああ!!!」


凄まじい形相で1人の男が襲いかかってきた


バキッ


振り下ろされた木刀を片手で受け止める


「…後悔させてやるよ」


俺達に喧嘩を売ってきたことをな

その瞬間男の木刀が粉々に砕かれた


「誰一人容赦するな!」


Vorusheのリーダーのかけ声と共に一斉に襲いかかっていた

だが、


バキッ!

ドカッ!!


4人はかなり多いい敵にもかかわらず次々と相手倒していく

Vorusheのリーダー男に笑みを浮かべる余裕はもうない



これがBlue Birdの実力…!!


想像以上の実力に思わず後ろ


どうする…!
このままでは負けてしまう!!


だがあるものが視界に映った

その途端


ニヤ──

Vorusheのリーダー男の口角が上がった


「この女がどうなってもいいのですか?」


その声で動きが一斉に止まる

「みんな、ごめん…」

そこにはVorusheのリーダーが内原の首筋にナイフを突きつけていた


「明日奈!!」

「てめぇ…!!明日奈を離せ!」


碧斗が今にも殴りかかそうな剣幕でVorusheのリーダー男に近づく


だが、

「!!」


近づいたのと同時にナイフも明日奈の首筋へと迫り来く


「動かないでもらいましょうか」


不適な笑みを浮かべるVorusheのリーダー男


「くれぐれも下手なこうどうだけはとらないでくださいよ。でないと…」


内原の頬から、一滴の血が流れ出た


「どうなるかわかりませんよ」

「てめぇ…」


碧斗の怒りが、頂点に達する


「お前たちこいつらを抑えろ!」


Vorusheの下っ端の奴らが俺達の手を縛り、ほとんど身動きがとれない状態になった

その様子を満足そうに見るVorusheのリーダー


その途端
内原の首筋にあったナイフを振り上げた


「大事な女を失ったあなたはどんな反応を示すのか…」

「おい!やめろおおおぉぉ…!!!」

「明日奈…!!」


誰もがもうダメだと感じた

その時