「……はーああー。お前ももう、旅に出ちまったのかよ」

 次々と、大切な人の命の灯火がぽつり、またぽつりと消えていく。今じゃあまだ死んでないと思われるのは斎藤と永倉だけだ。みんな、長い長い旅に出てしまった。

「約束を果たすのは、まだまだ先みたいだな」

 あとどれだけ待ったら、お前は会いに来てくれるんだろうな。1年後? 5年後? 10年後? 100年後? もしかしたら、1000年後かもしれないな。

「待ってるよ、土方」

 どれだけ時が流れたって、私はずっと待ってるから。また会えるって信じてるから。だから今は、長い長い旅を楽しんでくれ。

 そしてその旅の終着点は、私のところだ。そうだろ? 私の愛する人――。