妹の危機を感じた私は誠吾に言った。

「窒息死するって…」

そう言うと誠吾はしぶしぶ手を離す。

「誠吾って…麻由美の事好きなん?」

「…!?」

誠吾が口をぱくぱくさせていた

「は…?」

私は意味が分からなかった

まぁ…好きって言ってくれたら嬉しいけど。

「そうなん!?」

近くに居た人達が次々に言い出す

その時…

――キーンコーンカーンコーン

一時間目終わりのチャイムが鳴った

――ざわざわ

五分休みでお茶を飲む人、トイレに行く人が教室を出る。

残っていたみんながまた誠吾に聞く。

すると…

「…こんな女か男か分からん奴…好きになるわけないやろが!」

さっきまでざわついていた教室が静まり返った

私は一目散に教室を飛び出した。

静かに流す涙が誰にもみられないように…