「な、なぁ...」
裕馬の馬鹿さに呆れていると、何故かどもりながら声をかけてきた。
少し顔が赤い気がするのは気のせいか?
「何よ。」
さっき叩かれた事を根に持ってる私は、わざと素っ気なく返事をした。
だけど、素っ気なく返事をしたことに気づかない裕馬は、どもりながら言葉を続ける。
...本当、お馬鹿の力って偉大ね。
そう思いながらスルーされた事に内心舌打ちをする私は、もしかしたら性格が悪いのかも知れない。
「あーっと...あ、あのさ。今日の放課後とか遊..」
「却下。」
裕馬の言葉に被せながら、私は即座に切り捨てる。
「またかよ...まぁ、だと思ったけど。」
ぶつぶつと文句を言っているが、あえてのスルー。


