台所の椅子に腰深く座り、芋焼酎の瓶を手に取ってまじまじと眺めている中村先生の父親。 「おいっ、この芋焼酎うまそうだなぁ 」 もう、この家の中に拓夢がいないことをどうやら納得をした様子の中村先生の父親。 まだ、心の底から安心をしきっていない中村先生。 親父が芋焼酎に目を付けたことにラッキーだと思った中村先生。 芋焼酎は親父の大好物だ。 いっそのこと、芋焼酎を飲ませてここで潰してしまおう。 時計を見ると午前5時00分。 俺の出勤時間まであまり時間がない。