学校の屋上でキスをしようと考えていたり。





キッチンのテーブルの側で二戸 梨杏を強く抱きしめたり。





これ以上、アイツとの距離を縮めるような事を俺が考えて求めてはいけないんだ、絶対に、絶対に!





しかし、気持ちとは裏腹に勝手に体が動いてしまう。






苦しい――。





あーー、マジッ、辛くて、苦しい――。





これから、教師、身元引受人、お兄さん以上の感情を産み出さないようにしないと、いつか俺もアイツも苦しむ日が来てしまう。






俺とお前、教師と生徒じゃなかったらこんなに苦しむ必要がなかったかもしれない。





何度も何度も、本当に思うよ――。






教師と生徒じゃなかったら、と……――。