晴れ時々@先生の妹【第2巻】





こんな時は、感謝の気持ちをどうして、伝えたらいいんだ。






鼻の下を人差し指でこする仕草をしながらテーブルの近くで立っている二戸 梨杏に少しずつ歩いて近づいていく中村先生。






二戸 梨杏の前で立ち止まり、小さな頭をポンポンと軽く撫でた後、華奢な二戸 梨杏の体に両手を回して引き寄せ、そして力強くギュッーと抱きしめた。





ハッと驚いている二戸 梨杏。







――二戸 梨杏、嬉しい。





「先生……、」








「ありがとな、二戸!すっげー、嬉しい」





「先生、ちょっと苦しいよ……」







上を向きながらわざと惚けるように話す中村先生。







「俺、力加減が、わからないんだ――」






二戸 梨杏を抱きしめたまま少し考えた。