――俺の作ったオムライスを一口食べさせて、黙らせてやる!
中村先生が一口分のオムライスをスプーンの上に乗せて笑い続けている二戸 梨杏の口の中へ入れた。
いきなりスプーンをくわえさせられて驚く二戸 梨杏。
――んっ!?
目を大きく見開いてもぐもぐと口を動かしながら喋り始める二戸 梨杏。
「おいしい~~!」
一流の洋食屋さんが作ったオムライスを絶対に越えてる、この味、先生にしか作れないオリジナルの味。
ほんのり甘くて、口の中でとろけていくオムライス!
先生、美味しいよ!
目を瞑って幸せに満ちた二戸 梨杏の顔を見て笑う中村先生。
――まったく、コイツ!
結局、二戸 梨杏の笑顔に負けてしまった俺。
クヤシイナ。
「わかった。お前の好きなだけケチャップをかけていいぞ!」
「えっ、本当に、いいのーー!ヤッタ!!」
「ああ、本当だ!」



