時計を気にしながら相づちを打って校長先生の話を聞いている中村先生。
――1時間が経過。
職員室の中にいた大半の先生達が「お先に失礼します!」と中村先生に同情の視線を送りながら次々と挨拶をして出ていく。
その度に軽く会釈をして挨拶を返す中村先生、疲労の表情は隠しきれなかった。
校長先生の話が長い――。
もう、そろそろ早く帰りたい。
時間を気にして腕時計をちらっと見た中村先生、午後7時――。
目を一度瞑って、焦る気持ちを落ち着かせる。
気づけば、職員室に残っている人間は校長先生と中村先生の2人だけになっていた。
ようやく長話をし過ぎてしまった事に気づいた校長先生、話を止めて笑いながら中村先生にお詫びを言いながら帰る支度をしている。
職員室を出ていく校長先生を見送った後、中村先生が白衣を脱いで帰る支度をし始めた。



