二人で食べる朝食、いつもよりも腕に力が入る。 明日から朝食は、俺一人になる。 満足そうに朝食を食べる二戸 梨杏。 今日も綺麗に完食だ。 俺は少し朝食を残した。 なぜだか、朝から喉が通りにくい。 今日という日が来たというのに。 どうしても、まだ二戸がいなくなる現実を受け入れがたくて。 「先生、お腹が痛いの……?」 「いや、違うんだ」 二戸に余計な心配をかけてしまった。