『何も……』 『そうか』 『ただ……、』 『ただ、何だ?』 『かわいくない、って言っただけだよ!』 『だから、だよっ……』 『コオロギが床をとんでる。や、やっぱり、俺はカメレオンは無理だよ……。兄さん、お願いだよ、早く帰って来てよ!』 拓夢は七転八倒をしているようだった。