「しばらく、牢に拘束されていた私のもとに、まだ怪我も回復していない王様がいらして、頭を下げられたんです…」
「レンが…?」
「申し訳なかったと、気づけず、辛い思いをさせたと…」
レンを見ると、視線をそらされた。
照れ臭いんだろう。
「その時、私は本当に汚い言葉で王様を罵りました。すべて、思いの丈をぶつけ…すっきりしたんです。そして、王様は私の引き取り先を自ら探してくださったのです…」
「それが、ここだったのね」
「本当に、ここの人は暖かくて、私をとても暖かく迎え入れてくれました。引き取ってくださった夫婦も、本当の父と母のように愛してくれます。私の汚れきった心を、綺麗に洗い流してくれたような気がするんです…」
今ではレンに感謝をしている、そう続けたユキちゃんの表情は晴れ晴れとしていた。
レンは、苦しんだんだろう。
誰よりも国民を想う人だからこそ、助けられなかったその事実に胸を痛めたに違いない。
だから、せめてユキちゃんの命だけでも、ユキちゃんの人生だけでも救いたかったんじゃないかな。
「ちゃんと、やっているようだな」
「はい。もうすぐ、おいしい野菜が取れます。取れたら、城にお持ちしますね」
「ああ、待ってるぞ」
レンの温かい微笑。
皆が幸せでいてほしい。
きっと、それは現実になっていっている。


