「紗南、明日、俺に付き合え」
「え?どこに?」
「…いいから」
レンにそう言われ次の日、私はレンにつれられルネス王国のはずれの村にやってきた。
小さな集落でできたその村は、村人の笑顔に溢れた穏やかな村。
「ここになにがあるの?」
「あそこ」
レンが指差した先には、土にまみれ笑顔を溢れさせているユキちゃんの姿。
とても生き生きとしていて、楽しそうだ。
「ユキちゃん!」
私が思わず叫び呼ぶと、その声に反応したユキちゃんが辺りを見渡し私を見つける。
ユキちゃんは、驚いた表情を見せ、私のもとに駆け寄った。
「王妃さま!」
「ユキちゃん、ここにいたのね」
あれ以来、ユキちゃんがどうなったのか私は怖くて聞けなかった。
あんなことをしでかしたとはいえ、ユキちゃんはまだ子供。
レンが処罰を下すとは思えなかったけど、不安だった。
「ユキは、この村の子のない夫婦に引き取られたんだ」
「はい…。王様の計らいで…。王妃さま、本当にすみませんでした」
あんなにも憎しみを粟原にしていたユキちゃんの姿に、私は驚きを隠せない。


