「俺の城に来い」
落ち着いた仁に、レンがそう言った。
まさか、レンがそんなことを提案するなんて思わなかったから私も驚く。
でも、レンは最初からそんなことを考えていたのかもしれない。
「お前の性根、俺がしっかり叩き直してやる」
そんな、ドS発言は…聞かなかったことにしよう。
仁は、戸惑いながら、それでもソウシにもそう促され、小さく頷いた。
「俺にしたことは、水に流してやる。しかし、紗南への仕打ち、しっかり償ってもらうぞ」
「…うん。…本当に…ごめん…」
「仁…。…許してあげない」
私は、そう言って頬を膨らませた。
「私の事、ちゃんと紗南ちゃんって呼んでくれたら許してあげる。王妃さまとか紗南さまとか呼んだら許さないんだから」
「…え」
「紗南さんらしいですね」
ソウシが苦笑する。
私は、仁の上に立ちたいわけじゃない。
友だちに、なりたいんだ。
「紗南ちゃん…」
「うん、合格!」
甘いと言われるかもしれない。
許してしまう事が、いいのかどうかはわからない。
でも、私はこれでよかったって信じてる。


