続♡プリンセス☆ロード




「わからない」



私は、吐き捨てるように呟いた。



「なにを信じたらいいの?もしかしたら、あの人がいい人で、あなたたちが私を騙してるってこともあり得るってことでしょう?」

「なにを言ってる」

「だって、そうじゃない!私、覚えてないもん。皆がそうやって言われるから、信じてここまで来たけど…。私が覚えてたのは、あの人の名前だったんだよ。あなたじゃなくて、彼の名前だった!」





そう言うと、レンは傷ついた顔を見せる。
言い過ぎてしまったかもと思った時には、もう遅かった。
でも、わからなくなった。

なにを信じていいのか。


だって、悪いことをするような人に見えなかったよ。





「ごめん…」





私はそう言い残すとレンを残して走り去った。
なにが本当で、なにが嘘なんだろう。
それとも全部ウソなのかな。


私の気持ちは不安定だ。



少し前までは、今の状況を楽しもうって思ってたのに。




でも、あと一人私には会わなくちゃいけない人がいる。





私の記憶を消した、人魔という人に。