目を覚ますと、見慣れた天井。
私の部屋の天井だ。




「あ…私…?」




辺りを見渡すと、そこにはレンの姿があった。




「…気が付いたか」

「王妃さま!」




レンの隣にはミナトやメイドの姿まで。
私、どうしたんだっけ…。




「ランプを替えようと脚立に登ってそこから落ちたんだ」

「あ…」



思い出した。
調子に乗ってバランスを崩したんだった…。





「あっ、そうだ!…痛っ…」




勢いよく起き上がると頭に激痛が走る。




「大人しくしていろ。頭を強く打ってるんだ。大事はないと言われているが、これから詳しい検査をすることになった」

「…そう」

「その腕も」

「え?あれ…」




腕には包帯が巻かれている。
その一部分には赤い血が滲んでいた。