「だから、はい」
「ダメです、王妃さま!王妃さまにそんなこと…」
「いいの。私がいいと言っているんだから」
ね?と手を伸ばすと、少し考えユキちゃんは渋々持っていた替えのランプを差し出した。
私も何かしたい。
私も、何かの役に立ちたい。
私にできることはなに?
「すぐ終わるから」
「王妃様…」
王妃さまと呼ばれるのには、少しだけ慣れた。
やっぱり寂しいけれど。
こうして、誰かの役に立って、何かをすることで少しでも誰かと近づきたくて。
「よし、できた!…ほらね、早かったで…わっ!?」
古いランプを持ち、ユキちゃんを見ようとしたその時、一番上でバランスを崩した私。
片手が塞がっていたこともあり、そのまま下へ……。
「王妃様ぁ!!!!」
ドサッ!!!バリンッ!!!!
大きな音を立て、私は落下した。


