続♡プリンセス☆ロード



「ミナト…、よかったね」



どう言葉をかけたらいいかわからず、とりあえず当たり障りのないことを言ってしまう。
ああ、なんて薄っぺらい言葉。

ミナトは、涙を瞳に溜め、私を見つめると、グイッと私の身体を抱き寄せた。



「えっ、ミ、ミナト!?」

「…ごめん。少しだけ…」



声が震えている。
泣いているんだ…。



「親なんて、過去なんていらないって思ってたんだ…。ずっと、あの人の事だって疑ってた。信じて、なかったんだ…」

「ミナト…」

「でも…俺…」



ミナトの腕に力がこめられる。





「愛されてたんだ…」





ミナトの想いが、その温もりと一緒に伝わる。
私は、ミナトを抱きしめ返し、背中をさする。
嬉しいんだね、そのことが。

ずっと、愛されたいと思ってきたんだよね。
きっと誰よりも。


でも、ミナトは、愛されてたんだ。
ちゃんと愛を受け取ってた。