ミナトの言った通り、リュウは次の日にはやってきた。
「また城を任せてきたの?」
「ああ。大丈夫だって、そんな顔すんなよ。ちゃんと理解は得てるから」
リュウは安心させるようにそう言い切った。
そうならいいけど、そんなに王様が城を空けて大丈夫なんだろうか。
「他国で起こっている問題にも、本気で取り組む。それが我が国の決まりだ」
リュウは胸を張ってそう言った。
それじゃあ、リュウ個人の感情だけで来ているわけじゃないんだね。
それならよかった。
「って、俺が決めた掟」
「ええ!?」
リュウらしいけど、それであのユノさんが納得したんだろうか。
「大丈夫。ユノもああ見えて、いいやつなんだ。俺の気持ちちゃんと汲んでくれてる」
「そう…」
「ああ。だから、心配すんな」
リュウは私の頭をポンとたたいた。
「心配するよねー。王様解雇されて出戻りなんてみっともないことになったら可哀想だもんね」
「ミナト!お前なぁ!」
「ははっ!ほんとのことだろー!」
リュウはミナトを追いかけて行ってしまった。
来て早々慌ただしい。


