そんじょそこらの電灯にゃ負けぬと自負するアイツ。今夜もコツコツなっている。

アイツ「お前は友人が少ないなぁ、今日は何回笑った?」

おれはアイツに応えないがアイツはおれが漫画で笑ったことを知らない
家に帰る道すがら、今夜もアイツの針のような言葉の嵐をラジオのように聴いている
それより聴いて欲しいのは鈴木が今日は笑われてた
おれは笑われてる鈴木を見ながら、気持ち悪さを覚えてた。鈴木は気持ち悪い。笑われてるのに貶されてるのに普通の顔だ。成績もおれよりずっと下でアホ、なにやってんだよ、おい、鈴木根暗 とバカにされてる
すると鈴木はいつも笑って否定する

アイツ、聴いてたか?
鈴木の恥ずかしい毎日。それに比べればおれは成績も上位だし馬鹿にされることはない。
漫画読んでるし笑われることなく楽しんでるんだよ。
どぉーだ?

アイツ「…」

そんじょそこらにゃ負けぬアイツ
今夜もなんにも応えない
そしてどこかをコツコツならしている
明日もコツコツやんのかな?
そんじょそこらのヤツに負けないアイツは
冬の寒さにも負けないのかな。 -完-