《さっきそういう話を阿部先生と話したんだけど優華ちゃんはどうかな?》
…ど、どうかな?と言われましても
『あたし代役なのに最後主演を演じていいのでしょうか?』
《いえ、脚本を変えようと確実に思えたのは今こうして優華さんとお会いしてからです。脚本家っていうのは実は毎回話の内容を練り直して最終話、当初と違うって事はよくあるんです。》
《この話も響子ちゃんに電話で話す予定だから何も優華ちゃんは心配しなくてもいい。お芝居の経験とかあるかな?》
『すみません。お芝居や演劇の経験は全くないんです。』
《気にしないで!それが普通だから!》
監督さんも阿部先生も本当に良い方だと思う。
《これから僕は響子ちゃんに電話で話すからとりあえずスタイリストさんとメイクさんとこれから打ち合わせをしてきてくれないかな?》
『はい。よろしくお願いします。』
あたしは阿部先生と監督さんに挨拶をしてマネージャーの高橋さんと控室をでた。
