kiss × キス × kiss






既に監督さんが席に着いていて







隣に、さっきは見かけなかった人が座っていた。







『失礼します。』







《そんなにかしこまらなくて大丈夫だよ。どうぞ席について。》







監督さんの言葉に一礼してから席についた。









《じゃあ打ち合わせ始めようか。まずこちらに居る方は今回のドラマを脚本してくださった阿部先生。》







《本当にお綺麗な方ですね♪初めまして阿部真理と言います。》








『初めまして、成瀬優華です。』










脚本家の方は、恋愛ドラマや恋愛ものの映画の人気脚本家の阿部先生だった。









阿部先生の作品は本当に胸キュンで実はファンだったりする。












《とりあえず、響子ちゃんが撮る予定だったシーンは雰囲気も顔も少し似てるからメイクで寄せてあんまり顔を映らないように撮影する。その後、最終章と最終回の撮影の話なんだけど…それは阿部先生からお願いします。》










…まだ重要な最終章から撮れてないんだもんね。
いくらなんでも国仲響子じゃないってのはわかってしまう気がする。











《はい、ではあたしから話をさせて頂きます。…今回、國府田くん演じるハルと響子ちゃん演じるナツミは最終回でくっつく予定でしたが脚本を変えたいと思います。ずっとハルが想い続けていた彼女が海外から帰国するって設定に変更してナツミの家はお金持ちで昔からの幼馴染であり同じくお金持ちであるJUNくん演じるケントとくっつく最後まで目が離せない展開にしたいと思うんです。》










……え!??!?