ボーっとしてると 「…何時?」 とまた声をかけられて、慌てて携帯を取り出した。 『えっと…9:50です;』 「うっわ…まじかよ……遅刻決定だ…。」 男の人は、大きな溜息と共にがっくり項垂れた。 ………いや、ぶつかったあたしが100%悪いけど… 今の時刻をみて確実に1コマ目の講義間に合わないって確信した。 あたしも、自然とため息が漏れ肩を落とした。 ノゾミにも連絡いれないとな… 今日の1コマ目の講義休んだことなかったのにな… 悶々と考えを膨らませているとサッと目の前に手が差し出された。