kiss × キス × kiss









急いで顔を洗いに行き、ドレッサーに向かい髪をセットしていく。









寝癖のついた髪を、ストレートに直すより緩く巻いた方があたし的には早くて楽。









最後は、ポニーテールにまとめて完成。









メイクも時間かけない派だから下地とファンデを塗ったらアイラインを軽く引いてビューラーで睫毛を上げて終わり。









朝の準備は、大体10分以内に終わるあたし。









女子力=身支度にかける長さ









だとしたら、きっと…いや絶対に女子力は低めな部類。











授業の準備も急いで済ませて携帯を片手に玄関へダッシュする。









そこで、友達から借りていたノートを忘れてた事に気づき急いでリビングにリターンする。









きちんとカバンにしまい込み、家の鍵を閉めた時…










携帯が鳴った。












確認すると、親友であるノゾミから。







ちなみに、ノートを貸してくれた張本人。










[おはよっノゾミ!ごめん寝坊しちゃって…;]








ノゾミが話す前に、あたしは息継ぎせず言い切る。









[そんな事だろうと思った;とりあえず先に行っていつもの席取っておくから急ぎなよ?]







穏やかな口調で話すノゾミに、電話越しから癒される。









電話をしながら走ってエレベーターに向かったけど









結構、上の階に住んでるあたしはエレベーターが来るのが遅い。










しかも、よりによってあたしの階の下の階から降りる矢印が向いてるから相当時間がかかる。









……仕方ない。









あたしは、階段へ続く扉を開けて19階から1階を目指して階段を降りることを決心し走り出した。