Black World

こんなやりとりを、昔は毎日のようにしていたし。


「とりあえず、入る?」


そう部屋の中に、私は彼女を招き入れる。


「女の子の部屋とは、到底思えない部屋。まぁ、絢瀬らしいけど」


人の部屋の中をマジマジと見て、彼女は適当に腰を下ろした。


彼女の名は、東尾風羽(ふう)。


風羽は仲間で、Black Magicの人間だ。


そして風羽は、誰も誤魔化せない。


どんな情報でも、風羽に調べられないものはない。


「驚いた?私が、ここに来たこと」

「みんなは、知ってるの?」


風羽の言葉に返事をせず、気になったことを尋ねる。