Black World

「もう、戻ら、、、いや、なんでねぇ」


成瀬は、私に気を遣ったのか？


途中で言葉を止めた。


そこまで口にしたなら、最後まで言えば良いのに。


成瀬なら、気にしないのに、、、


「本心は、みんなに会いたい。でも裏切って置いて、今更会いに行けないよ」

「、、、そうか。あ、そうだ。お前、気を付けろよ」


何に？


私は、成瀬に視線を向ける。


「ここは、黒龍のシマの中だ。誰が何処で見てるかも、わからねぇ。くれぐれも、必要以上に関わるなよ。幹部の奴らに目を付けられた時には、厄介だ」


幹部の人間、、、


「成瀬。その注意、もっと早く聞きたかった」


そう言い、私は苦笑いを零した。