Black World

「寝る」

「ダメ!絢瀬も行くの!!」


いや、ダルイし。


そんな私の手を掴み、既にジャージに着替えているまひろは強引に体育館へと連れていく。


「遅刻だぞ。佐倉、西内」


体育教師が、私とまひろに声を掛ける。


「それに佐倉、ジャージはどうした」


体育館に1人だけ、制服姿のあたし。


体育に出る気もないから、ジャージなんて持って来ていない。


「すいません」

「全く、やる気あるのか」


あるわけないじゃん。


やる気があったら、遅刻なんてしないし。


「とりあえず、端で座ってろ」


「教室」って言えよ、糞教師。


これじゃ体育が終わるまで、ここに居なきゃイケないじゃん。