Black World

良し、言うことも言ったし。


ここにいる理由もないから、教室に戻ろう。


もう少し、寝たい。


そう思い、私は歩き出す。


「佐倉さん!!」


今度は、何?


目の前に男が居るんだから、後は自分の口から説明すれば良いだけじゃん。


そう思い、まひろの言葉に足を止めなかった。


そんな私が気に入らなかったのか?


「絢瀬!!」


まひろは、私の下の名を叫ぶ。


そして引き止めるように、腕を掴む。


「何」

「自分ばっかり、言いたいこと言って酷い」


は?何が?


「私は入学してから、ずっと我慢してたの!!」


知らないし、そんなの。