Black World

男のことを見ていると、、、


「、、、弘毅」


隣にいた、まひろが名を呼ぶ。


「弘毅?」


私は男を指差しながら、まひろに尋ねる。


まひろはここに来た、本来の用を思い出したのか?慌て出す。


「佐倉さん、待って!!」


そんなまひろ様子を見て、この男が目的の人物だと悟った。


「彼女、この人の彼女に苛められてる」


今度は戸田先輩を指差しながら、私は口にする。


「佐倉さん!!」

「だって、言ってたじゃん。今苛められてるのは、確実に弘毅のせいだって」


私の言葉に、まひろはどこか諦めたような顔を浮かべる。


「彼氏なら、助けてあげれば?自分の女が、自分のせいで苦しんでるみたいだし」


弘毅に向って、私はそんな言葉を口にする。