Black World

「彼と、別れてないよね?」


真っ直ぐにこちらを見て、彼女は責めるわけでもなく、ただ事実のみを述べる。


別れるもなのに、来陽は私のことを忘れて、、、


あれ?


そもそも彼女は、何故付き合ってたことを知ってるの?


「少し、付き合ってくれない?」


彼女は安堵したような顔で微笑み、私の返事を待つ。


そんな彼女に、少しなら。と私は頷いた。


よくわからぬ彼女の存在に戸惑いながら、私は彼女の後に続き、近くのカラオケ店に入った。


お互いに口を閉ざし、ただ時間だけが流れる。


そんな沈黙に耐えられなくなり、私は鞄からあるものを取り出す。


「これ、返しておいて貰えますか」


来陽の家から勝手に持ってきてしまった、薬を彼女に差し出す。