Black World

気付けば空っぽの心は、痛みさえ感じなくなった。


淡々と過ぎていく時間(とき)に流されながら、私だけが同じ場所に留まったまま。


あの頃から、私は何も変われていない。


そんな私はまた自分の殻に閉じ籠り、周りから距離を取るようになった。


「絢瀬さん」


いつもより騒がしい、校門の前で声を掛けられる。


「黒虎の姫?」


誰かが、そう口にする。


この人、来陽の部屋で、、、


「何もないですよ。あの人(来陽)と」


誤解されても仕方ないが、本当に何もない。


彼女が部屋に来るまで、ただ話していただけだし。


そんな私の言葉に、彼女は切なそうに顔を曇らせる。