来陽と出会ったことさえ、後悔はしていた。


だから、最後くらいはカッコつけよう。


出会ってくれて、ありがとう。


好きなってくれて、ありがとう。


過去を羨むくらい、私にとって来陽との時間は全てが大切なものだったよ。


ありがとう、ありがとう、ありがとう。


そして、さよなら。


もう来陽のことを想って泣かない。


ちゃんと、過去(終わり)にする。


本当に、サヨナラだ。


私は、ゆっくりと深呼吸をする。


よし、帰ろう。


お金もないし、今日は実家にでも泊まろう。


そう思い、実家に向かって歩み進め始める。


「お姉さん、可愛いね?俺たちと遊ぼうよ」


もう少しで、裏路地を出ようとした時。


チャラチャラした2、3人の男に声を掛けられる。