Black World

その日から、来陽は毎日連絡をくれた。


「おはよう」で始まり、「おやすみ」で終わる連絡。


それが当たり前のようになり、気付けば2、3ヶ月が経ったある日。


"会いたい"


そんな突然来た、初めての言葉は嬉しくもあり、ドキドキッと高鳴る胸を誤魔化すのに必死だった。


OKの返事を送るのに、凄く時間が掛かったことは今でも覚えてる。


待ち合わせ場所に行くと、前と同じようにバイクに寄りかかり、煙草を吸っている来陽の姿が在った。


私に気付くと、来陽は慌てたように煙草の火を消した。


「、、、久しぶり」


そんな言葉を口にした来陽が可笑しくて、私は笑う。


「毎日連絡して、久しぶり。は、無いんじゃない?」

「だな」


そう、来陽も笑みを漏らした。